仕事のやりがい
Vol.112
2024.10
理学療法士
勤続年数: 3年7ヵ月
チーム一丸となって取り組める強み
現在理学療法士4年目となり、様々な患者さんを担当させてもらうようになりました。今年度、脳梗塞を発症し重度の片麻痺・高次脳機能障害を呈し、重度介助が必要な60代の男性を担当しました。病前は、奥さんと保護猫のボランティア活動をされる団体を立ち上げ、運営するなど夫婦二人三脚で生活されていました。入院当初より奥さんは毎日のように面会やリハビリの見学をするなど、とても積極的でした。その反面、「病前まで当たり前のように立って、座って、歩いて、会話ができ、普通に生活ができていた主人がなにもできなくなってしまった、こんなはずではない」と現実を受け入れることが困難でした。そのため、ご主人の病態や退院後の生活について、奥さんに医師から何度も説明するも理解を得ることができず、「主人は介助無しで歩いて自宅に帰れます」とおっしゃることもありました。
自宅での生活に向けて、多職種のチームで連携し、環境設定や介助指導等の準備を整え、提案させていただきました。なかなか受け入れてもらえないことも多く、「自分では何もできない」と諦めそうになりましたが、継続してチーム内で何度も何度も話し合い、試行錯誤をしていくことで、徐々に受け入れてもらえるようになりました。退院日には、奥さんが涙を浮かべながら「今まで本当にありがとうございました。みなさんが担当してくださって本当に良かったです」とお言葉を頂くことができました。
チーム一丸となって取り組み、患者さんだけではなく、ご家族との関係性・信頼性を築いていけたことに対し、諦めずに頑張ってきてよかったと、とても大きなやりがいを感じることができました。